今日は東京農業大学で行われた第32回花卉懇セミナーに行きました。
毎年2月と7月に行われる花卉懇談会、業界関係者が集う一大行事だと思います。
今回3名の講演者のお話を聞かせていただけました。
まず一人目は、高冷地花きコンサルツの大平さんの講演でした。
大平さんは生産技術のコンサルタントをしている方でした。
日本では、農協さんや普及員さんが、無料でいろいろと調べて教えてくれていますが、
オランダの生産者は、プライベートコンサルタントと言って独自にコンサルタントを頼んでいることを分析し、有料化に踏み切ったそうです。
オランダのプライベートコンサルタントは相手の農業に入って行って技術を浸透させるのですが、
個人とコンサルタントの間で時間と日数を細かく決めているそうです。
労働1時間当たりの賃金、収量がどれくらい上がるか、ここをシビアに見て実績が伴わなければ契約時間を減らされたりするのです。
時間削減を契約した時は、市場単価が高かったとしても、時間の削減ができたかどうかで評価されるそうです。
また、現在8品種の花木の品種登録を出している育種家でもあったのです。
日本の自生植物をもっと園芸に取り入れることを推奨し、その植物を品種改良することの優位さに気づかせてくれました。
育種に時間はかかるけど自生植物の品種改良はいい育種方法だと参考になりました。
2人目は、香川県の生産法人香花園代表の代表の真鍋さんが講演してくれました。
カーネーションの生産農家3代目の真壁さん、海外からの輸入カーネーションが入ってくる中で、工夫を凝らしお客様に喜ばれる品種・品質を守り作っていました。
香川県農業試験場で品種開発したミニティアラシリーズは、カーネーションとは思えないかわいらしい品種でしたよ。
そのミニティアラシリーズの品種改良を真壁さんもして、色幅を増やしてさらに魅力アップさせて、香川県外の生産者にも生産許可しているそうです。
また、ミナミシリーズは香花園のオリジナル品種であり、花持ち抜群な品種なんだそうです。
しかし茎が柔らかくお店で嫌われるだろうと思って販売していなかったそうです。
お客様の要望を聞き、茎が柔らかいことより日持ちがいい方が魅力的であると知り、商品化に踏み切ったそうです。
ちょっとくらい欠点があっても、それ以上に魅力があれば、お客さんとしてはうれしいですよね。
完璧な人はいないのと一緒で、完璧なものはないですよね。
どこにスポットライトを当てるのか、とても重要なことでした。
そして、人の話を素直に聞いて行動する真鍋さんは素晴らしいと思いました。
また、真鍋さんが仰っていた「農業は地域の人の助けがないと一人では何もできない」という言葉が印象に残っています。
本当にその通りですね。地域の人と連携を取り農地の保全もしないといけないのですよね。
3人目は、農大の教授小池先生の講演でした。
「生産現場の活性化に向けた担い手育成の取り組み」と題して講演してくれました。
東京農業大学では、初代学長 横井時敬の言葉「人物を畑に還す」この言葉の通り、座学だけではなく、実習や実験も重視した教育をしていました。
講義で学んだ基礎知識を体験型事業を通し検証するスタイルなのでした。
知っていることとできることは違いますよね。
知っていなければ、何も始まりませんが、知っていても行動しなければ、知らないのと同じですね。
知識を学びそれを実践し身に着けること大事だと、実生活から思います。
体験が大事でそういうことをやっている東京農大ってすごい大学だと改めて思いました。
また、小林花卉では杉井さんが来てくれて、いい人生を作る方法を教えてくれています。
社員さんは自分の人生をいいものにするためにも、今という時間をいいものにするため周りの人と協力をして仕事に取り組んでくれています。
いい人たちが支えてくれて小林花卉ができているのだと改めて思いました。
そんな社員さんたちがいる小林花卉に学生さんたちも実習などに来てもらい、体験してもらう機会を作っていきたいと思いました。
今回設営側を少し見させていただきましたが、花卉懇談会役員さんたちが、準備に時間をかけていることが改めてわかりました。
業界のため活動をしてくれている役員さんたちには頭が下がりっぱなしです。
気づきや学びの多いセミナーとなりました。
ありがとうございました。