全国新品種育成者の会

今日は全国新品種育成者の会の30周年記念講演に参加させていただきました。

30年前、18名の個人育種家さんたちが立ち上げたこの育成者の会ですが、

近年若い人も入ってきて活気が出てきています。

農水省の6つの外郭団体の一つでもある由緒正しい会なのです。

 お世話になっている矢祭園芸の金澤さんが会長をやっており、そして佐藤さんが顧問をしている会でもあります。

 

今回の記念講演がまた面白かったですよ。

佐藤さん金澤さんと一緒にアメリカに行かせていただいたとき案内してくれ、クローバー等をアメリカで扱ってくれている

グリーンフューズ社のスティーブ社長の講演でした。

 講演内容は、過去から現代のトレンドの変遷、育種のトレンド、そして世の中に育成品種を出すときの6つのステップととても勉強になりました。

育種トレンドの変遷は固定種を販売することから、F1品種への変遷、そして栄養系品種へと移っていったのですね。

固定種というのは、犬でいえば血統章付きの犬のことで、親と同じ形質を持った子供ができます。

F1品種とは、固定種通しを掛け合わせてできたハーフのことで、両親のいいとこどりをした子供ができます。

そして今は栄養系の時代になってきているのです。クローンですから、どの子も全く同じ性質を持っています。

 

 小林花卉では挿し木ができる植物を多く生産しており、オリジナル商品も栄養系品種を開発をしていたのが今の時代に合っていたようです。

しかしそれだけでは種苗販売はできないんです。

挿し木で増やす栄養系品種は、挿し穂に病気のない状態で販売することが大事で、そのために種苗会社さんは試験管培養をしたり、

病気で汚染されないように徹底した衛生管理をしています。

私の農場は衛生管理という面でまだまだ基準が低いので、これから取り組んでいく課題となりました。

そして何より大事なのが、パートナーを見つけることだということです。

いい商品を作っても世の中に出すことができなければ、ないのと一緒ですね。

一緒になって世の中に出してくれる方が必要となります。

 

何度も佐藤さんと一緒に小林花卉に足を運んでくれているスティーブさんですが、改めて大きな会社と取引させてもらえていることを思い、

多くの人のご縁で今に至っているこんだとおもいました。

 

課題も見つかりましたので、これから課題をクリアしてご縁をいただいた方が喜んでくれるような商品を作っていきたいと思います。